Webライター主婦やってます。

高知でwebライターやってる、ゆとり世代の3児ママ。お仕事とか育児、商品レビューとかいろいろ。

息子の先天性の心臓病「心室中隔欠損症(VSD)」について

 

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今年3歳になる息子は、先天性の心臓の病気があります。心室中隔欠損症(VSD)という病気で、心臓の一部に穴が開いている病気。

 今は完治してはいないものの、全く問題ない状態になったので、その記録を書いておこうかと思います。

 

医師からの呼び出し

2人目の出産ということもあり、自分自身は特に問題なく産後の入院生活を送っていたのですが、退院前日に医師から呼び出し。

突然呼び出されて普段は入らない部屋に入れられたので、怖かった。

突然言われた「心室中隔欠損症」という病気。正直意味が解らなかったし、「このまま赤ちゃんだけ入院して様子を見たい」と言われて「はい」と言うしかなかったというか、質問すらできる状態ではなかった。

すぐ命にかかわるわけではないということは言って貰えたのだけれど、そういった病気に関する知識もないし、とにかく「わけがわからない」という感情しか持てなかった。

意外と多い、先天性の病気

医師からの説明はあまり理解できなかったので自分でネットで調べてみることにした。

調べて分かったことは、先天性の心臓病は意外に多くて、100人に1人くらいの割合で起こると言うこと。その中の20%くらいが、VSDということ。こうして数字で見ると意外に多いことが解る。

後から聞けば私の近所にも同じ病気だった子が居たし、同級生の中に私もその病気だったよ、と言う子もいた。父親の同僚の子供もVSDだったそうだ。意外に多い。

http://tsugu.private.coocan.jp/page/heart/VSD.html

病気については、こういったサイトでなんとなく理解した。解ればわかるほど、なんとなくそこまで大変な病気ではなさそうに感じたので、少しずつ安心する。

それでも泣いたし、つらかったけれど、良い意味でも悪い意味でも楽観的な主人の「大丈夫よえ」(土佐弁)いう言葉が心強かった。

四国こどもとおとなの医療センターで受診

息子は3㎜ほどの穴が開いていて、穴の大きさで言えば中程度の症状。でも三尖弁逆流の可能性があると言うことでした。

詳しく調べるために、専門の医師が居る場所で見てもらった方がいい、ということで退院後は香川の四国こどもとおとなの医療センターを受診した。 

テレビでも取材された、有名な病院。全国に先駆けてアートを取り入れた病院で、内装が凄い。今までの病院の概念が覆りそうなくらい。正直、不安しかなかったけどこの病院はどこか心を癒してくれる。担当の先生も優しくて的確で、安心できた。

 

mamamassan.hatenablog.com

 

数か月に1回通って、定期的に様子を見ていくプランになった。最初は利尿剤や鉄剤を飲んで症状を緩和させる治療。空いている穴は小さいけれど、2500kg台と小さめに生まれてきたから、その分負担は大きい。少し心配な日々が続く。

カテーテル検査で入院

特に変わったこともなく、良くも悪くも変化がないまま。本人は至って元気に成長中。体重も少しずつ増加しているけど、だからといって穴がふさがっているわけでもない。

とりあえず、手術をするかどうか判断するためにカテーテル検査をすることになった。太ももの血管からくた管を入れていわゆるバリウム的なものを入れて写真を撮ります。

検査と言えども、入院は1週間。上の子は実家に預けて入院しました。

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衝撃的だったのは、入院設備の充実度の高さ。部屋には子供向け番組が流れるテレビつき。入院患者のためのコンシェルジュが常駐していて、至れり尽くせり。

アートな病院なので病棟もすごく可愛くて癒される。息子と入院した病室にはベビースペース的な場所があり、自由に遊べる。入院という不安な日々をかなり快適に過ごせた。病院内におしゃれなカフェもあるんだよ。

それでもまだ赤ちゃんな息子に全身麻酔の検査を受けさせるのはとっても不安で、入院中も夜は泣いてた。この病院じゃなかったら、発狂していたかもしれない。

結局様子見。

カテーテル検査の結果は、微妙。この病気では穴から肺に余分な血が流れてしまうことで呼吸しづらくなったりする。肺に流れている血の圧力の数値が手術の基準になるのだが、手術基準よりは低いけど、普通の状態と言う訳でもない。という微妙な状態。

しかし、まだ小さいのに無理して手術をすべきだはないという先生の判断で、様子見を続けることに。現在のところ特に変わった症状もないので、この判断となりました。お薬もこのくらいの時期にはもうおしまいになりました。

3歳前診断

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カテーテル検査の後、1度病院で定期検査して、今のところ変わりないので、3歳前になる春に、手術を考えるかどうか検査しましょう。それまで来なくて大丈夫です。と言われ、しばらくは病院に行かない日々になります。

息子は本当に元気で、VSDだと感染症にかかりやすいといわれているのだけれど田舎の少人数保育園に通っているからなのか、風邪もほとんどひかない。それでもまだ安心はできないでいました。

そして3歳前診断。たまたま予定がなかった主人の母も一緒に香川へ。 検査の結果は、ほんとうに拍子抜けするもので3mmだった穴が1mm程度になっているというものでした。あっさり診察は終了。

先生は「僕が親なら、手術はしませんね」とのこと。実はこの香川での受診前に、息子を産んだ県内の病院で簡単な定期診察をしてもらっていたのだが、その際に「良くも悪くも変わっていない」といったニュアンスの事を言われてすごく不安だったのです。

香川の病院の先生は、「え~?そんなこと言われたの?そんなの言われたら不安になるよね~、大丈夫だよ。このくらいの大きさならわざわざ手術というリスクとってまで塞ぐことは無いと思う。どうしても不安、っていうんだったら小学校入学前に来てもいいけど、もうわざわざ香川まで、遠いのに来なくても大丈夫だよ」と言ってくれました。

 今、文字打ってても泣きそう。これを言われた直後はもう涙が止まらなくて、嗚咽漏らすくらい。ひっくひっく、うぇうぇ言いながらひたすら「ありがとうございました」連呼して病室を後にしました。先生も看護師さんもみんな笑顔で、本当に…。なにこの病院、超あったけえ!状態でした。改めて病院に手紙書きたいくらい。

ネットの情報に救われた

長女は全く健康的にも問題なかったせいか、どこかで先天性の病気なんて自分には縁がないものだと思っていた。高齢出産でない限り、大したリスクなんて考えたこともなかった。原因不明の先天性の病気って何?みたいな。

こういうとき、ネットで情報を得られるのは本当に助かる。同じVSDのママさんたちのブログを見まくって精神的にかなり助かった。

育児においてもネットでいろんな情報を見て、日々助かるなあと思うことが多いんだけど、今回ほどそれを実感したことは無い。そもそも育児についての教育なんてほとんどなくて、妊娠や出産、育児についてはほとんどの人が0からのスタートだと思う。

学校で教えてもらえる情報なんて本当にわずかで、全く役に立たないから。多くの女性が経験するはずのことなのに、こんなにも情報が共有されていないことに疑問を感じるけどね。

まあ、だからこそ育児サイトの需要があってそのライターとして雇ってもらえてるという部分もあるので…。この適当な記録が、何人かの参考になればな、と思います。たどり着いてもらえるかな?

子供を守るという不安と闘う

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子供が生まれてから、未知なるものへの恐怖が増えた。病気もその一つ。長女が生まれた時は、そもそも2,3時間おきの授乳で寝れないのに、子供が寝ている間も定期的に起きては鼻の下にに手を当てて息しているかどうか確認したりね。

そんな心配性な私にとって息子の先天性の病気はかなり精神的に負担が大きかったけれど、今は心配なくなって本当に良かった。

もちろん完治しているわけじゃないので、これからもいくつか気を付けておくべき点はあるのだけれど。これからもこういった不安との戦いが続くのだろうと思う。

独身の頃は、死ぬことへの恐怖を特に感じたことはなかったのに、今はとにかく死ぬことが怖い。そして日々事件や事故のニュースを見ては背筋が凍る思いをしている。これも一つの母性本能なのかもしれませんね。明日からも、とりあえずは子供達にご飯を食べさせるために頑張ります。